子供が磯遊びをしているのを見て、子供の頃水が苦手だと思いだした。その理由は母の遺品の日記に書いてあったのだが・・・

子供と磯遊びをしている時にふと自分が子供の頃に水が苦手だった事を思い出した。
何かに縛られているようで身動きできない状態で水の中に沈んでいく夢を小さい頃に何度も見た記憶も蘇った。
流石に高学年くらいになるとそんなのお構いなしにいつしか忘れていたけど。
数年後母が亡くなり遺品の整理をしていて母が毎日日記をつけていたのは知っていたけどそれを読むつもりは全くなかった。
とは言えかなり大量のノートをすぐに捨てる気にもなれず、とりあえずダンボールに収めていたら一冊だけ異様に分厚く重いノートがありページにはたくさんの俺の写真が挟まれていた。俺が1歳半くらいの頃らしい。
なんとなくそのページの日記に目を奪われ読んでしまうと父親が亡くなって49日の期間で母親が1歳半の俺をおぶって入水自ｻﾂを未遂した事が書かれていた。
新聞の小さい切り抜きもあり救出された数日後には俺や父親に対して謝る言葉や必ず俺を育て上げるという誓いの言葉で埋められていた。
俺はなぜか「こっわwww」と爆笑した後に泣いてしまった。
「○○（俺）が大人になった時には懺悔しなければならない」と書いてあったけど「懺悔してねぇじゃんw」と遺骨にツッコんだ。
それでふと「子供の頃によく見たあの夢ってその記憶か？」とも思ったけど流石に1歳半の記憶なんてないよなぁ。
それを知ったからと言って別に母親を恨む訳でもないけどよく親戚や知り合いも全く触れずにここまできたなと感心してしまった。