大したことないのに長い。平凡な自分にあった数年前の修羅場
近所でダックスの迷い犬を見つけた。車とか危ないしとりあえず保護。
すごく綺麗にしてるし、多分飼い犬だろうと、自治会長さんにお願いして
近所に有線放送をかけてもらった(田舎なもんで…)
「クリーム色のメスのダックス預かってます。心当たりの方は私さんまでご連絡を。
私さんの電話番号は××-××です」といった感じ。
お昼にその放送をして、夕方くらいに(有線放送はリアルタイムで聞けなくても
留守電機能みたいなのがある)「多分うちのだと思う」と電話がきた。
近くで待ち合わせしたら、そこには普通の田舎のおばさんとおじさん、中年の息子?が(A家とします)
私が抱っこしてきた犬を見て、さっと取り上げ「おお。チャコだチャコだ」
「どうもでした~」と淡々と去っていった。
同じ犬飼いとしては「あーよかった!本当にありがとうございます!」みたいな
感動の再会を想像してただけに呆気無くてびっくり(お礼が欲しかったという意味ではなく)
まぁとりあえず無事飼い主見つかってよかったねーと思ってたら、その2時間後くらいにまた電話が。
相手は中年くらいの女性で「有線放送を聞いて電話したんですが、もしかしたらうちの犬かもしれません」
さすがに血の気が引きました。でも「えっ…さっき別な方が引き取られて行きましたが…」と私が言った時の
相手の方(B家)のほうが血の気が引いたかもしれない。
慌てたうちの母が、A家の電話番号を教えそうになったので、父が「二組を直接話し合いはさせてはいけない」と
我が家からA家に連絡した。
「別な方もそのわんちゃんに心当たりがあるそうなので、
確認のためにもう一度そっきの待ち合わせ場所に連れてきてくれませんか?」
A妻「え…?でも今日はいろいろあって疲れていまして…」
「すみません、わんちゃんの確認だけでいいんで。もしよければこちらからご自宅に伺います」
A妻「えー…はぁ…分かりました。さっきの場所に連れてきますね」
その待ち合わせ場所には先にB家(電話してきた母と小学生の娘2人)が来ていて
娘2人も泣きまくってた。どうやら娘さんが窓を開けた隙に、さっと飛び出してしまったらしく
嗚咽漏らしまくってた。「マロンが…マロンが(泣)」こっちももらい泣き。
しばらく待っていたら、犬を抱えたA家の妻だけがやってきた。
すると犬の反応が全然違うwB家見た途端A妻の手から降りようとジタバタ。
我が家からA家に行った時は特に何もなかったのに。
この反応でうちも「あ、こりゃチャコじゃねーわ。マロンだわ」と一目瞭然。
B家娘が「まろーーーん!!!!(泣)」って走って行くと、
A妻の手から飛び降りたマロンちゃんとまさに感動の再会。
しかし大人達はこれじゃ収まらない。気の強そうなB母がA妻に食って掛かる。
A妻は「すみませんねー預かってきた子なので間違ったみたい~。家に帰ってから違うなーって思って」
B母「だったらすぐに間違えたって連絡すべきでしょう!?
っていうかA旦那さん、もともとうちの犬とお宅のダックス交配させようってうるさいでしたよね!?」
(今はどうか分からないけど、あの当時ダックスはすごく人気で、多分高値で売れたんだと思う)
A妻「あーお父さんがそういうのやりたがってるだけでねぇ…。私はなーんにも…」
B母「うたの子家に入れたんですか?お宅のダックス、この子に乗ったんですか!?上に乗ったんですか!?」
A妻「さぁ…?私はなんにも…」
B母「上に乗ったんですか!?」
小学生のいる前で「上に乗ったか」連呼するので「とりあえず今日は見つかったわけですし…」と
なあなあでまとめてみんな帰った。(A妻の話が本当なら、A家が「預かった子」が見つかってないわけだが)
後日、B一家がマロンちゃんを連れてわざわざお礼に来てくれた。
B母は「やっぱりA家のオヤジが交配させたがってたから絶対わざとだと思うんです」って言ってたけど
自分もあのオヤジの胡散臭さからしてわざとじゃないかと思ってしまう。B母は勝ち気ではあるけど悪い人ではなかった。
マロン抱っこした小学生2人から「ありがとう」って言われただけであの時の変な汗とか苦労とか全部報われた気がしたよ。
人生を揺るがす大事件ってわけではなかったけど、ささやかな修羅場だったなぁ
自治会で電話番号を知られているくらいの
田舎ならではの迷い犬のホノボノ修羅場だと思ったら
大人の思惑絡んだマロンちゃんの修羅場だった
御父上、冷静な判断凄いや。
ご家族、皆良い人だ
B家はマロンちゃん帰ってきてうれしかったろうな
乙でした
何も書いてないところを見ると、マロンちゃんは妊娠させられてなかったんだよね?
それにマロンちゃんが乗り気でない場合失敗するし
自分のペットで想像したら血の気が引く
B母のキレっぷりもなかなかww
A家きもいな
父ちゃんがかっこいいな
冷静でかっこいいよな
誤字多くてすみません
マロンちゃんは妊娠してなかったと思う
確か8年近く前なので、あの小学生たちもすっかりお姉さんで
今でも近所で合えば会釈してくれます
A父も同じく近所で、うちでは「チャコのオヤジ」で通ってるw
「おおチャコだチャコだ」の言い方がすっごく横柄で嫌な感じだったんですよ
B家では昼過ぎにマロンちゃんが脱走して、それからずっと探し、半ば諦めて
帰宅した夕方に有線放送を聞いたようだったので、自分で言うのもなんだけど
希望の光だったんだと思う。
それで電話したら「すでに引き取られた」だったもんだから、ずっと探してたB家の心中を思うと胸が痛い。
知らずとはいえA家に加担した形になったことも含めて申し訳なかったから
後日「ありがとう」って言われた時は本当によかったよ。
ちなみにチャコだか預かったダックスとやらが実在したのかは未だに不明
事実だと思いたくないくらいひどい話だから、「すでに別の飼い主が・・・」を
聞いたときのB家の心中察するといたたまれない
が、ハッピーエンドでよかった
この記事へのコメント
首輪にプレートをつけてたら、狂犬病の記録を持ってきてもらえれば間違いないよね