25歳のころ、勤務後に同僚から電話が来て飲みに誘われた。
行ってみると、そこにいたのは職場に研修でやってきた学生A(32歳男、180cmを優に超える巨漢)と、
俺の同僚(32歳男、柔道経験者)、その女友達(32歳女)。
研修に来た学生は5人で一つの研修班を構成していたが、学生Aは再受験で他の4人と年が離れていたこと、
躁鬱気味であったことが原因で研修班の学生たちから孤立しており、
俺の同僚が彼を気遣って飲みにつれだしたという話だった。
飲みの席で、学生Aはしこたま酔っぱい、他の班員の悪口三昧。俺は彼の話に興味が
もてなかったので、殆ど彼をスルーしていた。ただ、飲み会後の帰り際に、一言だけ学生Aに忠告した。
「これからまだ何カ月も実習は続く。多少不愉快なことがあっても、ある程度は合わせた方がいいと思うよん」
と。すると、彼は恐ろしい目つきでこちらを睨んできた。
俺は(何怒ってんだ?年下に忠告されたのが不愉快だったのか?)くらいに思ったが、
特に気にせず会計を済ませた。店の外に出ると、同僚が呼んだタクシーがまっていた。
学生Aは相変わらず俺を睨んでいたが、同僚たちと共にタクシーに乗り込んだので、
俺も安心して自転車の鍵をはずしにかかった。鍵をまさぐったが、
右のポケットには携帯が入っていた。おれは携帯を取り出し、メールチェックを始めた。
その時。
タクシーの前座席から「すいません俺やっぱ我慢できません」と声がして、
学生Aが何やら決然とした表情で降りてきた。そして…
俺 に 向 か っ て 突 撃 し て き た
自転車はロックされている。間に合わない。店は辺鄙な住宅街の中だったので、
周囲にはだれもいない。逃げようと走り出したが、驚いたタクシーが急発進し、俺の退路が絶たれた。
後ろから敵が迫る。背中から殴られるのは不味い、何とか凌がなければ。
俺は敵に向き合って構えたが、敵はすごい動きで俺の襟をとって、敵の方向に引き込んできた。
こちらはそれに抗して、重心を後ろに移した。だが相手はこちらの体重移動に会わせて押し込み、
俺の脚を刈って右から投げてきた。多分、大外刈り。コンクリート上。手加減なしで。
頭は絶対に守らないと、それだけを考え、左手で受け身をとった。しかし彼はそのままマウントで
俺の頭、顔面を狙ってパンチしてきた。必タヒで頭を守ったが、このままでは頃される。何とか反撃しなければ。
今でも何でそんな恐ろしいことが出来たかわからんが、俺は携帯のアンテナ部分で彼の眼を突きに行った。
メガネをしていたので効かなかった。二発目は夢中で、喉を狙った。敵は目を守ったので、
のど仏の部分にマトモに携帯アンテナが喰い込んで、「おぅっ」とか気持ち悪い音がした。
敵の体勢が崩れたので、体を捻ってマウントから抜け、タクシーのボンネットを踏み越えて、逃げた。
敵は、俺の名を叫びながら追ってくる。さらに、同僚Aがやめろぉーと叫ぶ声も聞こえた。
彼は学生を阻止しようと追ってきてくれた。25歳と32歳が二人、命がけの鬼ごっこだ。
住宅街を走り、川をまたぐ大通りに出たが、やはり人通りはない。
敵に見つかる前に、ワゴン車の下に匍匐前進で飛び込んだ。
携帯を開いて、光るライト部分を手で隠し、他の車が来るのを待った。
しばらくしてタクシーが通りがかったので、道路に飛び出して、携帯ライトを振って無理やり止めた。
「出して!!早く!!いいから!!奴がっ!奴が!!来るんですよォ!!!!!」
タクシーに駆け込んだ後、刑事ドラマみたいに叫んだのを覚えている。
その後はタクシーの中で正気に戻り、敵に見つかることもなく家に戻ることが出来た。
後で聞いた話だが、同僚が学生Aにおいついて阻止してくれていた。
家に帰った後も、興奮してしばらく眠れなかった。
左手に少し痛みがあったので、アセトアミノフェンを飲んで、寝た。
翌朝、痛みが激痛に代わっていた。折れていた。
折れた手で仕事をするのも辛かったし、その後の呼び出し、査問会やらでめちゃくちゃ消耗した。
これだけのことをやったDQN学生が退学にならなかったのも納得いかない。
古い携帯の画像を整理してたら、ギブスをつけた昔の写真が出てきたので書き込んでみた。
なぜ被害届を出さなかったんだ
警察に行こうとしたよ。でも職場のボスからやめろって言われた。
今でも納得いかない。
>>484
今からでもだめなのかねぇ
携帯のアンテナどうこうってあるから、随分昔の話なのかな
豚箱に放り込めなくても、せめて治療費や慰謝料はもらいたいところだよね
鬱のくせき凶暴な巨漢Aにも腹立つが
会社にもムカつく話だな
当たりどころ打ちどころが悪かったらタヒんでたぞ
>> 480は注意しただけじゃん
殴られなきゃいけないほどのことなんて言ってないよ
PTSDになったって言ってAと会社を訴えてやれ
ごめん、大変だったんだろうけど爆笑したw
あと
>「これからまだ何カ月も実習は続く。多少不愉快なことがあっても、ある程度は合わせた方がいいと思うよん」
これの最後の一文字にイラッとしたww
確かに25の青二才に「いいよん」とか言われたら殺そうと思っても無理はない
>>486
だいたい10年前の話。この事件以降、その職場に嫌気がさした。
その後もクレーマーをなだめるために、落ち度のないスタッフ(俺の友達だった)に謝らせるとか
不愉快な事件があったから、2年後に他へうつった。
>>498
彼は本当に頃す気だったみたいです。彼に追いついて阻止した同僚に対して
「だってあいつおかしいじゃないですか!放してくださいあいつは俺が殺んなきゃいけないんだあーー」
と叫んでいたと後から聞きました。
自分を冗談抜きで殺しにかかってくる人間が、あんなに恐ろしいものだとは思わなかった。
てことは、殺意があったのを認めたわけだ。
サツ人未遂だな。
なんでそんなに恨まれたの?
職場で虐めてたとか?
その日が初対面だったよ。
>>504
初対面で、年下にちょっと上からなアドバイスされただけで殺意持つとか…ほんと乙
いくら再受験でも32歳の学生で(そのとき4年生だとしても29歳で再入学ってことだよね)
躁鬱気味ってところからして、メンヘラな地雷抱えてたっぽいよね
常人の感覚ではわからない、なにか些細なことでスイッチ入っちゃったんだろうな…gkbr
リアル基地外に襲われたのね…
道路の端を歩いてたら車に突っ込まれたレベルだわ
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2014年